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【INTERVIEW vol.8】エンジニア対談。行政サービスを変革するプロダクト作りで重視していること

これまで7本のメンバーインタビューをお届けしましたが、今回は初のエンジニア対談です。「ほとんどの人が今すぐ利用できるサービスを提供する」をミッションに、住民・職員双方のUI・UXを考えプロダクト開発を行っているBot Expressのエンジニアチーム。2023年5月に入社した岩谷と、代表取締役で開発責任者でもある中嶋の対談を2本公開します。1本目のテーマは「行政サービスを変革するプロダクト作りで重視していること」です。

株式会社Bot Express 代表取締役 中嶋 一樹
Salesforce、日本オラクル等でエバンジェリストとしてキャリアを重ね、前職のLINE在籍時に日本初のLINEを使った行政サービスとなる粗大ごみ申請(福岡市)の仕組みを実現。 2019年に株式会社Bot Expressを創業。「お客様は住民、自治体はパートナー」という理念のもと、共鳴していただけるパートナーと最高の住民サービスを提供することをミッションとして事業を推進。
株式会社Bot Express エンジニア 岩谷 明
ものづくりが大好きなエンジニア。学生時代にiPhone 3Gに出会い感動し、個人や受託で複数のアプリを開発。新卒でLINE株式会社に入社し、7年間開発エンジニア職でさまざまなサービスの開発や立ち上げに関わる。テクノロジーの力で日本中の誰にでも役立つ便利で楽しい仕組みを作るためBot Expressに入社。世の中のめんどくさいことをなくしていきます。

対談動画


ー Bot Expressという会社、GovTech Expressという製品はどのようにして生まれたのか。

岩谷:
勝手な印象ですが、エンジニアで行政に興味がある人は多くいない印象ですが、Bot Expressという会社やGovTech Expressというサービスはどのようにして生まれたのでしょうか。

中嶋:
僕も元々エンジニアやエバンジェリストとして働いていた時は、あまり業界についてのこだわりはなく、ひたすらにテクノロジーを追いかけていました。新しいテクノロジーを活用し、実際のユースケースに落とし込んだら、どんなことができるかなといつも考えていて、世の中にないような形のサービスのデモンストレーションを作ったり、プロトタイプを作ったり、そんなことをずっとやっていました。

ただ、今までやっていたのは、プロトタイプを作る、デモンストレーションを作るというところまでで、つまり、世の中の人にヒントを提供するところまでだったんですよね。エンジニアとしては、最終的にヒントを提供するだけではなくて、それを実際のプロダクトにしてユーザーの方に使っていただくというところまでやりきりたいなという思いはずっとありました。

実装する先としてどういうところがあるかと考えた時に、官公庁や地方自治体は伸びしろが無限大にあるエリアだなと思いました。行政サービスのオンライン化はすごく遅れている環境にあります。普通に考えたら、これもっとこうできるじゃん、ということが多くあります。エンジニアである自分の知識をもってすれば、もっと良くなるというイメージが明確にありました。このようなことから、官公庁向けにサービスを開発していくということを試してみたいと思い、会社と製品を立ち上げました。

ー 創業後、どのようにして事業を展開したのか。

岩谷:
行政領域は今までの環境とは全く異なる知らない世界だったと思います。初期の立ち上げで苦労したところは。

中嶋:
住民票の申請がLINEからできるみたいな仕組みのプロトタイプを作ったのは約8年前です。モノはできても、実際にやってみようって思う相手が見つかるかどうかはわかりません。エンジニア的には、とりあえず良いものを作ろうというところから入ってしまいますが、使ってくれるアテがなければ、世の中にリリースされることがなく、日の目を見ないまま終わってしまいます。最初はその機会をなかなか得ることができませんでした。

ただただデモを作って「面白いね」という話で終わっていましたが、前職のLINEにいる時に、幸運にもそういった機会に恵まれて、福岡市と実証実験を一緒にやることになりました。それが初めての共鳴するパートナーとの出会いでした。福岡市とLINEがタッグを組んで、アイデアの一つをリリースするということができて、さらに幸運にも、住民の方々にすごく便利だと評価いただいて。自分の中で、今までのキャリアの中でもすごく貴重な体験であり、感動する取り組みでした。

中嶋、LINE社在籍時に行った福岡市とのLINEを活用した粗大ごみ収集申し込み事例紹介イベント

Bot Express創業後、新規開拓するというのはタフな話だろうと思っていて、門前払いにされる可能性が非常に高い中で、一つのろしが上がってるというのはすごく重要なポイントでした。「福岡市とこういうことを取り組んだんだ」というのは、感度が高く、意欲的な自治体職員の方々の耳には入っていました。

そういうのもあり、自治体の方からお声がけをいただきいくつかのプロジェクトを推進しました。実証実験という形ではなく、全国で当たり前になるまでサービスを徹底的にブラッシュアップして展開していきたいと考えるようになり、自分の責任としてやっていくべきかなと思い、会社を立ち上げました。最初はごくわずかな自治体の方々と一緒に手を取り合って進めてきたという感じです。

ー プロダクト作りで重要視していること。

岩谷:
プロダクトづくりにおいて大事にしていることはありますか。

中嶋:
驚いてもらうことです。見せた時の相手の顔が楽しみなんですよね。「え?」みたいな、その機能自体に驚かれることもあるし、スピードに驚かれるということも、当社においては少なくないです。通常だと3カ月くらいかかると思っていたものが、ミーティングをしているその最中にできているみたいな、そういったこともよくある話です。そういった、人のそういう顔を見るのが好きです。

自治体職員向けセミナーで新機能を紹介する中嶋


ー 開発のマイルストーン、今後チャレンジしたいこと。

岩谷:
今後の開発にあたって、マイルストーンのようなものだとか、チャレンジしたい展望などはありますか。

中嶋:
やらなきゃいけないことはすごく山積みだなという感じですが、土台をもっと堅牢にブラッシュアップしていきたいです。ある意味、作り直す部分もあっていいんじゃないかなと思っていて、開発効率・開発生産性が次のサービスを生み出すためにとても重要なことだと思うんですよね。

新しくリリースをするたびに、不具合が含まれている可能性、既存のものに影響してしまう可能性があると、怖くて次の開発に踏み出せない。これはまさに、日本のオンライン行政サービスが今まで抱えていた問題の一つです。リリースして動いているんだから触らないほうが良い、というような感覚があり、なかなかアップデートされないシステムになってしまったんだろうと思います。

我々は10年先までビジョンがあるかというと、僕は今のところ具体的に持っていません。ただ、その時その時に、囁きが聞こえてきます。パートナー自治体からささやかれることもあれば、森の中を歩いている時に思いつくこともある。その時に、いかに取り組む時の心理的障壁を下げてスピーディーにリリースできるかどうかが重要な部分です。その根っこの部分を、もっとスピードが出るようにエンジン改造したいと考えています。

岩谷:
私もこれから人数が増えるのも予想して開発サイクル整備していきたいなと思っているので、自動化を推し進めて、ストレスなく高速な開発ができるような環境を作っていきます。

採用情報詳細

開発チームの一員として、官公庁専用対話型アプリケーション「GovTech Express」の開発を行うエンジニアを募集しています。

編集後記

自分のアイデアを、人々に安心して使ってもらえるように構築し、提供する。それを使う人たちは、これまで当たり前にとっていた、めんどくさい行動から解放される。

私はIT企業に17年間勤務し、多くの優れたエンジニアと共に仕事をしてきましたが、Bot Expressの開発チームから出てくるアウトプットは、「え??」と思うほど早く、細かい工夫が施されています。アイデアの着想と実装、そしてスピードが圧倒的です、

岩谷さんは、もっと良いものを、もっと良い体制で開発したい!と強い意志を持って開発をリードしています。私たちは成長過程です。vol.9では、プロダクトを作るための開発チーム作りについて語っています。あわせてご覧ください。

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