県内半数の市町がGovTech Expressを利用。共同化と独立運用を両立する「長崎モデル」
GovTech Expressは、北は北海道から南は沖縄県の自治体で導入されており、約130団体がスマホ市役所を開庁しています(2023年2月時点)。
その中でも長崎県下では、ユニークな取り組みが行われており、私たちは「長崎モデル」と呼んでいます。1月下旬に長崎県でGovTech Expressを導入している自治体の勉強会があり、営業担当の仁志出とパートナーサクセスマネージャーの中原の2名で参加してきましたので、今回は勉強会の報告とともに長崎モデルを紹介したいと思います。
長崎モデルとは
長崎は21の市町からなり、うち11の市町がGovTech Expressを導入しています(実証実験中の自治体含む)。
一つの都道府県内で複数の自治体がGovTech Expressを導入しているところは他にもありますが、長崎の場合、長崎県市町村行政振興協議会がLINE機能共同化を掲げ、市町のDX化を支援しているところが特徴です。協議会の取り組み含め私たちは「長崎モデル」と呼んでいます。
システムの共同化というと各自治体が仕様をすり合わせする必要があり、調整に長い期間と労力を要することになります。また、運用開始後に発生する細かな改善要望をリアルタイムに反映していくことがかなり難しいという課題がありました。
その結果、中々アップデートされず、かゆいところに手が届かないので使われなくなっていく…というのがこれまでの共同化されたシステムによく見られたのではないでしょうか。
一方、GovTech Expressを活用した長崎モデルであれば、クラウドサービスとしては同じものを共同調達しますが、仕様はそれぞれの自治体で独立して決めることができます。
共同調達によって契約事務手続きを省力化し、個別カスタマイズしたい部分は自治体がそれぞれ決めて実装できるというおいしいとこ取りのモデルといえます。
勉強会について
前半はBot Expressから活用方法や機能拡張予定について説明。
仁志出からは、国や県の交付金活用で他自治体がどのようにLINEでの手続きを実装しているかご紹介しました。(ポイント付与・管理機能やフレイルチェックなど)。
中原からは、県内の自治体で最近公開された手続きの情報共有を行ったほか、支援金申請をマイナンバーカードによる本人確認を行ってLINEから受け付けている自治体の手続きについて、機能の特徴や職員側のメリットも紹介しながらデモを実施。
勉強会の後半では、意見交換の時間として自治体の職員から運用状況やナレッジ、課題感の共有がされました。
途中、セグメント配信を検討している自治体から既に運用中の自治体に対して、その効果や配信頻度をたずねる質問があったのですが、特に運用に関して職員同士で自由に質問をできる機会はとても貴重だなと思います。
さいごに
今回の勉強会で繋がった担当者同士で、手続きの構成(質問文や選択肢)を共有して良いかどうか直接のやりとりがあったようです。また、他の職員からは、自治体ごとにヒアリングする質問が異なるが、この部分も標準化していけるといいなという声も聞きました。
自治体間で競争するところもあるかもしれませんが、”共有する文化”やコミュニティが広がっていくことはとても嬉しいですし、このような現象も含めて、長崎モデルは良い取り組みだなと思います。
市町村の職員のためにも、長崎県市町村行政振興協議会のような存在が他の都道府県でも増えてほしいです!
長崎モデルについて興味がある都道府県担当者がいれば、長崎県市町村行政振興協議会にお繋ぎしますので、是非お気軽にBot Express公式サイトからお問い合わせください。