【宮崎県串間市】LINEを使ったがん検診予約がスタート
串間市では、6月1日からがん検診の予約がLINEからできるようになりました。今回は、GovTech Expressで、より少ない質問数で予約ができ、かつ入ってきた予約情報について職員の確認箇所をゼロにする仕組みを実現しました。
自治体概要
手続き概要
串間市では、胃がん検診など7種類の検診予約をLINEから行えるようにしていますが、LINEのトーク上で6つ(LINE予約番号、生年月日、電話番号、他のがん検診の受診希望有無、検診を受ける会場、希望する時間帯)の質問に回答するだけで、手続きは完了します。所要時間は約1分です。
工夫した点・特徴
検診は、年齢や性別などによって受けられるものが異なりますが、串間市の場合、受診可能な検診の組み合わせは9パターンあります。
そこで今回、予約番号やパターン番号が割り当てられた対象者データを用意し、予約手続きに活用することにしました。
今回の手続きのポイントは次の2点です。
🔍市が対象者として認めた方のみ予約できる
市が事前に対象者に一意の予約番号を通知し、LINEから予約を行う際にはこの番号と番号に紐づく生年月日が一致する場合のみ予約手続きを進められるような設定を行っています。
これにより、入力した予約番号がたまたま一致して次の質問に進めてしまうことも防ぐことができ、かつ予約をした方が本当に対象者かの確認も不要となります。
🔍対象となっている検診のみ予約できる
串間市のGovTech Expressの管理画面には、予約番号や生年月日のほかに、対象者がどのパターンに属するかといった情報も入っています。
今回は架空の人物、ボット次郎さん(男性)とボット花子さん(女性)を例にしますが、特定健診しか予約できないパターン1に属するボット次郎さんが胃がん検診を予約しようとすると、手続きの途中で対象外であることをシステムが自動判定し、予約手続きが終了します。
※パターン4~9に属する対象者のみ胃がん検診予約を行えます。
この仕組みであれば、行われた予約が有効なものかの確認を事後(予約完了後に)職員が目視で行う必要はなくなります。
なお、会場は8つありますが、会場ごとに受けられる検診の種類が異なっているため、受けたい検診の種類を選んでから、会場、枠を選択するという流れになっています。
さいごに
検診事業は自治体によって要件が異なります。串間市の場合、検診事業の仕様を決める前に事前に担当職員とパートナーサクセスマネージャーが打ち合わせを実施し、LINEから予約を行うという新しい試みと相性がよい運用について前向きにかつ柔軟に検討いただきました。
LINEからの予約をスタートする際は、これまでの電話や紙の運用をベースにするのではなく、24時間どこからでも利用できるというオンラインの強みやGovTech Expressの特徴を生かした運用を検討いただき、住民の利便性向上だけではなく是非、職員の業務負担軽減にも繋がる手続きを構築してほしいなと思います。
串間市の関係者の皆様、公開まで大変お疲れさまでした!