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【北海道上砂川町】契約から10日でサービス実装(セミナーレポート)

6月30日、「契約から10日でサービス実装した新規導入自治体」をテーマに、上砂川町総務課 青山氏をお招きし「Bot Express Showcase 第14回」を開催しました。自治体職員の管理画面もお見せするデモンストレーション含むアーカイブ動画と、ポイントを書き起こしたイベントレポートをお届けします。


1.事例紹介

登壇者

北海道 上砂川町 総務課 青山 優弘様
企画課で広報業務を担当していた際に情報発信の一環で公式LINEアカウントを導入し、以降運用を担当している。2023年4月、新設された総務課デジタル推進担当係に異動となり、スマホ教室の実施やLINEの機能強化を行っている。目標は公式LINEを、どの世代も利用しやすい情報ポータルとして活用すること。

▼上砂川町概要

人口:2,532人
面積:39.98㎢(道内最小)
住民の半数以上(50.35%)が高齢者

▼公式LINEの取り組み
これまではHPからの発信がメインでした。
しかし、コロナ禍で検索をしなければ情報を収集できないのは不十分だと感じることが多くなり、プッシュ配信型のお知らせを探している中、令和3年にHPをリニューアルする機会があり、そのタイミングに合わせてLINE導入を行いました。

令和4年、マイナポータルを使った手続きは導入していていましたが、条例規則で定めているような町の手続きをマイナポータルでやるのは難しく、オンライン化の方法を検討していました。
住民の半数が高齢者なので、何もかも新しいものを導入すると利用しづらく、元々スマホ教室で公式LINEをご案内していたので、LINEでオンライン手続きができれば、新しいアプリを導入することなくスムーズに利用できると思い、そのようなサービスを探していたところ、GovTech Expressを見つけ、検討を進めました。令和5年3月からトライアルを開始し、令和5年4月に本格稼働を始めました。

▼GovTech Expressに決めた理由

参考になる優良自治体が多い、初期構築費がかからず安く始められる、キャッシュレスに対応しているなどがポイント

▼公式LINEに実装した機能

▼公式LINEに実装した機能(ごみ収集日・納期限通知)

▼公式LINEに実装した機能(桜発見レポート)

通報機能を利用し、サクラを見つけたら位置情報や写真を送付する機能を使って報告いただくものです。
長野県松本市の「つばめ報告」機能を参考に、思いついてから1日もかからず実装しました。
通報機能は送りにくい印象があるので、まずは気軽に使って試してもらうことで、実際の通報機能を使いやすくなればと思い実装しました。
また、行政が主導でなく、住民と一緒に作り上げることができれば良いと思っています。

▼公式LINEに実装した機能(メール to LINE)

従来は、クマを目撃した人から通報があると、現場に行き、役場に戻ってから緊急情報メールとして配信していたのでタイムラグがありました。
この機能を使うことで、現地でスマホを起動して配信できるので、素早く配信することができました。
既読確認機能を使うことでメール件名を目立たせることができるので、クマが出没したことが目立つように配信できています。また、防災メールとの連携や、お知らせがスムーズにいくよう設定したいと思っています。

▼マイナンバーカード臨時申請窓口予約デモ

▼初期構築の流れ

3月のトライアル中に、約2週間で初期構築を完了しました。
新規自治体向けのマニュアルの順序通りに行いました。
欲張ってしまうと焦りの原因になるので、初期構築に何を最低限載せるべきなのかを切り分けることが重要だと思います。
上砂川町では、受信設定、ごみ分別検索、ごみ収集日の通知を優先的に設定しまし、それ以外のものは順序を決めて実装していきました。

新規向けマニュアルは公開後も活用していて、「何かあったらこれを見る」ということで今もよく見て活用しています。
マニュアルに全て載っていて「マニュアルと同じように作ってみる」ところから始めました。
動画と同じようにやれば機能を作れるという実感が重要だと思いますので、まずは動画通りに作ってみて、うまく動いたら自分の町に合わせてアレンジする、というのが導入しやすいポイントかと思います。
3月1日から作業を始め、約10日で受信設定から通報まで6項目を構築することができました。その後の期間は他の自治体を参考にしながらリッチメニューのレイアウトなどを決めていきました。

▼機能公開までの流れ
各課にアンケートを取ってLINEで行いたいことを拾い上げ、当課でデモを作成します。担当課が修正箇所を確認し、OKが出たらリッチメニューに追加し、LINE配信などで住民に周知しています。

▼住民への周知方法

▼今後の構想

左側はデモが完成しており担当課の確認中です。右側はこれから取り組みたい機能です。今後は本人確認機能、キャッシュレス決済導入、職員へのFlex Message研修などを行いたいと考えています。

2.質疑応答

Q:GovTech Expressのオペレーションはどのように会得されましたか?お一人で運用されていますか?
A:オペレーションの会得は、マニュアルを読んで実際に作ってみることだと思います。マニュアルを読むだけでは頭に入らないこともあるので、BootCampなどの動画を見ながら、作ってみて覚えていきました。
使っていない機能も練習として実際に作ってみることで、仕組みの理解にも役立ちますし、実際に実装する時に、ある程度の形ができているので良いと思っています。
運用は二人体制です。承継はまだ考えていないですが、マニュアルと、別途上砂川町のオペレーションを踏まえたマニュアルを整備したほうが良いかなと思っています。
この2つのマニュアルがあれば何とかなると思っていますし、異動後でも実際に行いながらの引き継ぎで問題ないと思います。

Q:庁内調整で苦労された点、それをどう乗り越えていったか?
A:進めやすいところからやっていこうと思っています。
協力的で熱意のある課と一緒に進めて事例を作り、慎重な課に対しては、事例を見せながら進めていけば、全庁的にも広めやすいと思っています。

Q:開発は情報部門、原課どちらが担っておられるでしょうか。今後、利用課を増やしていく想定はございますでしょうか?
A:開発は情報部門で行っています。管理アカウント1と、一般アカウント4を2つの課で使用しています。今後データを分離する必要が出てきた場合は、アカウントを追加していく予定です。
機能追加作成は、他の課に作らせてしまうとデジタル課で把握できない危険性があるので、デジタル課で対応しています。
原課から作りたいという希望があった場合、初期構築の際にアンケートを作るテンプレートがあるのでそれを配布し、それを元に対応したいと思います。

Q:オンライン申請と電話申請のデータの統合はどうしているか?
A:マイナンバー申請臨時窓口予約で行っていますが、GovTech Expressの管理画面で予約を受け付け登録しています。
申請をする際に、LINEの場合は初期状態表示(受付)、手動の場合は(受付(電話))として、電話申請の際はGovTech Expressの管理画面を開いて必要事項を電話で確認して入力しています。
電話とLINEどちらもリアルタイムに反映され、LINEと電話どちらから来たか分かるように管理しています。

▼公共施設の予約デモ(キャンセル待ち)

3.最後に(上砂川町青山様より)

自治体はLINE公式アカウントを無料で開設できるので、後々役立つと思いますし、住民にすぐ連絡できるツールですので非常時にも活用できて良いと思います。上砂川町でも防災クイズや避難訓練を9月に向けて用意したいと思っています。
今後何か聞きたいことがあれば情報交換としてぜひご連絡ください。

4.「スマホ市役所」を実現するLINE拡張サービスGovTech Express紹介

Bot Expressの営業担当仁志出より、GovTech Expressについてご紹介しました。仁志出は前職の大津市役所で当社サービスを活用しており、利用者としての経験も豊富です。また、契約後に伴走する弊社パートナーサクセスマネージャーも元自治体職員ですので、自治体職員目線で的確なアドバイスが可能です。ぜひ気になる点があればお気軽にお問い合わせ下さい。

▼サービスの特徴
情報発信や手続等を行う単なるツールではなく、「スマホ市役所」というオンライン窓口を実現できるのが当社のGovTech Expressです。

1.説明書がいらないIT
一問一答の対話型で分かりやすく、LINEのトーク内で全てが完結します。

2.時間もコストも不要な双方向コミュニケーション
LINEでコミュニケーションをとり、申請の不備までLINEで完結。セグメント配信も可能です。

3.LINE、Webで利用可能
住民の誰一人も取りこぼすことのないサービスを提供可能です。Webフォームはより使いやすくリニューアルして来月公開予定です。

4.自治体職員が開発
実現したいサービスをすぐ実装、各種助成金や国の方針の変化などに柔軟な対応が可能で、専用アプリのダウンロードは必要ありません。マイナンバーカードを利用した手続きがLINEで完結できます。
最近では、出産子育て応援交付金の手続き申請について、2週間で自治体職員自ら実装したという実績もあります。

5.全国でシェア
現在150以上の自治体が利用しています。他の自治体で使用しているサービスはすべて利用可能。追加費用なく新機能が利用できます。

▼スマホ市役所による住民の行動変化を促すサービス
新しい事例を追加し、17の自治体を紹介した事例ブックを配布しています。GovTech Expressは、いかに住民に使われるサービスになるかを重視しています。一問一答の対話型で、聞かれたことに答えるだけで予約が完了します。

▼勝山市防災事例(7月14日showcaseで事例紹介予定)

様々な機能をご紹介したケーススタディ資料やフレックスメッセージ集をご用意していますので、HPお問合せフォーム又はBot Express LINE公式アカウントよりご連絡ください。

Bot Express登壇者

株式会社Bot Express パートナーサクセスマネージャー 秋葉 直人
自治体職員として税務、財政、公営企業(病院)の財務などを経験。2022年9月から現職。3人の子供の父親として、子供たちの為にもっと便利な世の中を実現したいと思いBot Expressに入社。全国の熱い志を持った自治体職員と一緒に行政サービスの「当たり前」を変えていきたい。北海道在住。


株式会社Bot Express 執行役員 営業担当 仁志出彰子
23年勤めた前職の大津市役所では勤労福祉、情報システム、学校教育、保健予防、経営経理、経営戦略の業務に携わっていた。その経験を活かし、住民により便利な市役所サービスを提供するだけでなく、忙しい公務員を助けることができるBot Expressのサービスをたくさんの自治体に知ってほしいと思い営業として入社。


株式会社Bot Express 執行役員 PR・コーポレート担当 松尾 明美
Dell、LINEの親会社NAVER海外拠点を経て、前職はLINE国内第二拠点LINE Fukuokaにて、広報・採用組織を統括。企業広報・危機管理広報・PRマーケ、採用など担当。2022年2月より現職。テクノロジーを活用した最高の住民サービスを提供し、日本の暮らしにもっと自由な時間を創ること、楽しくすることを目指している。

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