新機能「メール to LINE」をリリースしました。
GovTech Expressに「メール to LINE」という新機能を追加しました。「メール to LINE」は、特定のメールアドレスにメールを送ると、その内容を自動的にLINEで配信できるという仕組みです。災害時等、1刻1秒を争う時に手動で操作することなく、的確なターゲットに最新情報をお知らせする自動連携の仕組みをたった10分で構築しておくことができます。
機能概要
自治体では一斉メール配信システムなどを別途導入し、災害時などに住民にメールでご連絡するようなシステムを運用されていることが少なくありません。同時に、より的確にその情報を必要とする住民を特定し、リアルタイムに通知を送るために同じ内容を自治体のLINE公式アカウントを通じて送りたいというニーズがあります。
そのとき、「メール to LINE」を使うと、メールと同じ内容を自動的にLINEから特定のセグメントに対してメッセージ配信されるように構成することができます。
これによって、自治体職員の皆様はあちこちのシステムにログインして配信を実行する必要がなくなり、有事の情報発信をメール配信システムに一元化することができます。もちろん、有事以外でも様々なシーンで情報発信を効率化できます。
従来の課題と「メール to LINE」の特徴
通常だとこのようなシステム間(メール配信とLINE配信)連携には「API」を使った個別開発が必要になります。しかし「メール to LINE」においては個別開発は一切不要です。
上図の通り、この仕組みは単純にメール配信システムから特定のメールアドレスにメールを送るのみで実現できます。APIを使った難しいシステム間連携はありません。メール配信システム側の設定変更は、宛先にメールアドレスを1つ追加するだけです。GovTech Expressはそのメールを受け取り、メールの内容をLINEのメッセージに変換して適切なセグメントに送信します。
宛先となるセグメントは自由に設定することができます。あらかじめ受信設定などを提供している場合、利用者が選択した受信希望カテゴリーを指定することもできますし、受信希望カテゴリーと居住地区などの条件をかけあわせることも可能です。
また、このセグメントは複数設定することができます。例えば居住地区が北区、東区、南区、西区のように4つに分かれていた場合、この4つのセグメントに対してそれぞれ連携用のメールアドレスを発行することができます。
あとはメール配信システム側で適切なメールアドレスに宛にメールを送信するだけでセグメント配信が可能になります。
送信できるメッセージ
まず一番シンプルな形として「テキストメッセージ」を送信することができます。これは受信したメールの本文(プレーンテキスト)をそのままLINEのテキストメッセージとして送る形です。
しかしさらにメッセージにこだわりたいというニーズがある場合は「Flex Message」を送信することができます。これはメールの本文に通常のプレーンテキストではなく、LINEのFlex Message Simulatorで作成したJSONコードを記載することで実現できます。
既読確認との組み合わせ
メール to LINEで送信するLINEメッセージは、「既読確認」の機能と組み合わせることができます。既読確認機能を有効にするとメッセージの末尾に「すべて見る」というリンクが付加され、メッセージ本体にはメッセージのプレビューのみが表示されます。
「すべて見る」をタップしてメッセージの全文を確認した場合、そのユーザーは「既読」として記録され自治体側では既読数・既読率を把握することができます。
設定方法
配信先セグメントを設定します。これは新しい設定ではなく、従来どおりのGovTech Expressにおける配信先設定です。特定の条件を選択し、それを「テンプレート」として保存しておくだけです。
GovTech Expressで連携用メールアドレスを発行し、先に設定した配信先セグメントと紐づけます。
この連携用メールアドレスをメール配信システムの宛先に追加します。
以上です。配信先およびそれに紐づくメールアドレスは複数発行することが可能ですので、いろんな用途に向けた配信連携を構築することができます。
動作環境
GovTech Express バージョン 3.194以上が必要です。最新バージョンは随時すべての環境に適用されていきますが、現時点でのバージョンの確認、アップデートのご相談は担当のサクセスマネージャーまでお声がけください。
費用
「メール to LINE」はGovTech Expressを利用いただいているすべての自治体で追加費用なく無償でご利用いただけます。