最近多いクマの出没。
以前にクマの出没を通報する機能は紹介したことがあったのですが、今回は、現場で確認した職員がその場で住民に向けて情報発信する「アラート機能」を作成しました。
これは開発したわけではなく、ノーコードで工夫とアイデアで作り上げたもの。ここまで出来るのがGovTech Expressの「スマホ市役所」です。

1.アラート機能の概要

【住民の操作】
クマ出没のメッセージを受信したい方は、受信設定を行います。これは、従来からある受信設定機能でセグメント配信するという方法です。今回はメッセージを受信するだけでなく過去のクマ出没履歴を確認することも可能です。

【職員の操作】
従来のメッセージ配信は管理画面からセグメント配信を行う、もしくはメール to LINE機能を使うというものでした。管理画面は庁舎内からしかアクセスができず、現場の多くは山に近い部分であり庁舎とは離れているため、リアルタイムに配信することはできませんでした。
そこで、職員が現場で確認したら、その場でLINEを使いアラート配信するというもの。
送れるものはこちらです。

• メッセージ（フレックスメッセージや、10分単位での配信予約も可能）

• 添付ファイル（写真やPDFが可能）＊閲覧用URL（画像は1~4枚まで）

• 位置情報

2.工夫した点

• 職員だけが配信できるよう、職員しか知らないパスコードをいれることもできます。

• メール to LINEで画像や位置情報を送るためには、フレックスメッセージを個別に作成してから配信しなければならず時間と手間が必要でした。この機能であれば、現場ですぐに画像や位置情報を配信することができます。

これまで同様にメール to LINEを使って現地から配信するという方法もあるので、自治体の業務フローにあわせてお選びいただけます。メール to LINEは防災メールや不審者情報メールなどメール配信システムと簡単に連携できるという仕組みです。詳しくはこちらをご覧ください。

3.アイデア次第でクマ出没アラート以外でも

この機能は、現場から特定のグループにリアルタイムに情報発信するという機能です。クマ出没アラートとしてではなく、機能全体を理解することでいろんなものに置き換えることができます。
GovTech Expressはすべてがテンプレートどおりに利用しなければならないというものではありません。工夫やアイデア次第でいろんなものに変形自由。ぜひいろんな部署でご利用ください。

• 自治会長が自治会員にメッセージ送信する自治会回覧板

• 花火などのイベントでの混雑状況共有

• 修学旅行先から生徒の様子を画像つきで保護者に情報発信

• 災害時の被災状況を災害対策本部チームメンバーに共有

• 消防団の団員に火災現場の状況を共有

• 除雪状況を住民共有

除雪状況については、情報発信ではなく住民が確認するという方法でリリース済みです。

4.導入するには

パートナー自治体であれば、最短1日で実装することができます。未契約自治体の場合は、契約から環境構築の時間があるので、2週間〜1ヶ月ほどで実装が可能です（リッチメニューの構築など他のものがあればその限りではありません）
GovTech Expressにはアンケートインストーラーという機能があります。よくお問い合わせいただくテンプレートはここからインストールして使うことができます。
＊パートナー自治体の方は、アンケートインストールの前にマニュアルをご覧ください。

5.さいごに

この機能は、１分１秒でも早くクマの出没情報を住民の皆様へお届けすることを主眼に構築したものです。近年、クマの出没が全国的に増加し、住民の方が怪我をされるなど深刻な事態が発生しています。私たちは、この問題に対し迅速かつ的確に対応するため、本機能の提供を開始しました。
自治体職員には、住民の安全を確保するという重要な使命があります。この機能がその使命を果たすための一助となり、住民の皆様の安全・安心な生活の確保に貢献できることを願っております。

他自治体が作ったテンプレートを横展開して利用するということができるほかに、このように私たちが便利だろうなと思うものがあれば、テンプレートを作成してお渡しするということも行っています。過去には、オンラインショップ機能や桜パッケージなどもあります。
もちろん、クマ出没アラート機能のテンプレートはパートナー自治体の皆様に無償でご提供しています。マニュアルも完備しておりますので、ご担当のパートナーサクセスマネージャーまでご連絡ください。

【参考記事】以前のクマ出没の情報発信note記事