【山口県長門市】DXで選挙の集計作業を98%削減した事例
7月9日、「住民だけでなく公務員も便利になるDXツールを使い、サブスクで追加費用なく選挙の集計作業を98%削減」をテーマに、山口県長門市松岡様をお招きしBot Express Showcase 第24回を開催しました。自治体職員の管理画面もお見せするデモンストレーション含むアーカイブ動画と、ポイントを書き起こしたイベントレポートをお届けします。
1. 事例紹介
登壇者
▼長門市について
▼長門市のDX推進施策
令和5年4月にデジタル戦略課設置、10月にDX推進方針が改訂、ビジョンの1つとして「スマート市役所」構築を掲げ、LINE導入を進めています。
デジタル戦略課の職員は9名、LINE運用は3名で行っています。
▼実装までの流れ
契約してから1ヶ月、作業着手して3週間(約15日)で今回の選挙事務ツールを実装しています。「非常に簡単に行えた」というのが正直な感想です。
GovTech Express契約直後に長野県佐久市に事例があることを知り、その仕組みをコピーして市長選挙で稼働させました。
▼選挙事務の流れ
これまでは電話で報告をするスタイルで、電話機2台で43箇所の報告を受けていました。電話がつながりにくく、何度も電話をしなければならないという苦情や、数字の転記・選挙区への連絡といった選管業務が大変だということをヒアリングし、これを解決するための実装に至りました。
これまでは一定の時間に選管事務局に報告、支所で一時的に集計、その後選管に再度報告、これを7回行う必要があり、大変煩雑でした。
LINE実装までの流れ
投票所の一覧をエクセルで用意し、LINEで流すアンケートは長野市佐久市のアンケートをコピーしました。職員への説明会は1回、簡単なQAを作成するのみで、スムーズに行うことができました。
▼具体的な運用
報告担当者には、事前に氏名・投票所を登録してもらい、当日は登録者向けに事前に登録したアンケートをプッシュ配信し、登録者に回答してもらうだけです。選管事務局はレポートを見守るという作業のみでした。
▼運用QA
▼苦労と解決策
アンケートは、予め用意された選択肢から選択するなど手入力を最小限にし、報告する数を登録者が間違えないように工夫しました。
報告ボタンを押下すると、選管事務局では投票率や地区ごとに分類したレポートが見られるようになっています。
▼工夫したこと
・報告漏れをゼロに
予め報告時間10分前にアンケートが配信される設定をして報告忘れをなくしましたので、選管からの催促や報告漏れはゼロでした。
・入力ミスをゼロに
回答は選択式にした結果、入力ミスはほぼなく、集計は自動集計ですので、選管は見守るだけでした。
・選管への問い合わせをゼロに
一問一答で聞かれたことに答えるだけ、報告者は、実際にLINE挙動を見れば分かるので迷うことなく報告できたということで、問い合わせはありませんでした。
▼取組の成果
・職員や支所の声
報告が楽になった、他の業務でも活用して欲しい、支所で集計作業がなくなったので、人員を他に配置できた、など。
・選管の声
大幅な事務労力の削減、これまでできていなかったことに手をつけられる、人員削減、投票所への個別の連絡はフォローアップ、全体の連絡はメッセージ配信機能で簡単・スピーディ。
今回の経験は小さな体験かも知れませんが、これを経験した職員が、本来担当している業務でもLINEを使いたいということで徐々に広がっていることが、最大の成果と言えると思っています。
定額減税給付金、小中学校の連絡、職員安否確認などで、LINEを活用するようになっています。
▼長門市選挙事務のデモ
31:54ごろ
2. GovTech Express 職員DXツール事例紹介・デモ
38:48ごろ
職員参集訓練
PDF帳票の作成・送付
給与明細の確認
3. 質疑応答
回答は長門市松岡様
Q:各投票所から報告する端末やLINEは、市で契約したものか、個⼈のものか。個⼈のものの場合、投票事務従事者からLINEを使いたくない等の意⾒が出ないのか。出た場合の対策は?
A:元々LINEで報告をする以前は、職員個人の携帯電話で報告をしてもらっていましたので、引き続き端末は個人のものを使うようにしました。
「LINEを使いたくない」という意見は出ていません。職務代理者(電話端末利用者)には、投票箱の送致などの業務があり、個人の携帯電話の使用分も含め、他の従事者より手当を割増でつけるといった対応をしています。
Q:電⼦申請等、⼀部競合するサービス機能を搭載しているシステムとの折り合いについて、どのように庁内の各部署と調整、精査されたのかご教⽰いただきたい。
A:投票事務に限らず、LINEは「双方向にコミュニケーションを取れる」ということで導入しています。条件としてはそれが大きく、他社のサービスでも集計はできますが、双方向でのコミュニケーションはLINEの特徴かと思いますし、LINEの使いやすさ(皆が使い慣れたアプリ)だと思います。システムとの折り合いはDX部門が選定していますので問題ありません。
Q:期⽇前投票数の⼊⼒はどのようにしているか。
A:期日前投票結果は選挙当日の朝に選管本部でまとめたデータをGovTech Expressにインポートしました。期日前投票ではLINEでの投票状況報告はせず、選挙当日の投票状況の報告集計のみLINEを活用しました。
Q:投票所が100ヶ所以上あり、入力のたびに投票所を設定するのが難しい。端末を設定することができるか
A:(Bot Express淺田)初めに自分の投票所を設定することでシステムに情報が登録されるので、2回目以降、毎回入力させないようにすることは可能かと思います。
Q:各投票所から選管への質問もLINEで行うことはできますか?
A:(Bot Express淺田)今回長門市では行っていませんが、メニューとしてQRコードで選管への質問コードを作っておいて、そのQRコード経由で質問を受け付けるということも可能かと思います。
(長門市松岡様)長門市では今回しませんでしたが、配信のたびに質問ボタンをつけても良いですし、QRコードでもできるかと思います。
Q:最終投票結果もLINEで報告か?
A:中間も最終もLINEで報告してもらいました。最終投票結果のみ、「不在者投票者数も入れてください」と質問に出すように工夫しました。
Q:PDF生成時の待ち時間「作成中です」といったメッセージを配信可能か
A:(Bot Express淺田)可能です。工夫が必要になりますが、申請が終わった時点で「この後生成されるPDFは少し時間がかかります」などの注意事項を表示できるかと思います。
4. 「スマホ市役所」を実現するLINE拡張サービスGovTech Express紹介
Bot Expressの営業担当執行役員仁志出より、GovTech Expressについてご紹介しました。仁志出は元自治体職員ですので、自治体職員目線で的確なアドバイスが可能です。ぜひ気になる点があればお気軽にお問い合わせ下さい。
▼サービスの特徴
情報発信や手続等を行う単なるツールではなく、「スマホ市役所」というオンライン窓口を実現できるのが当社のGovTech Expressです。予約、通報、各種申請など、様々な機能をレゴのパーツのように自由に組み立て、実装することができます。
1.説明書がいらないIT
聞かれたことに答えるだけ。一問一答の対話型で分かりやすく、LINEのトーク内で全てが完結します。
2.時間もコストも不要な双方向コミュニケーション
深夜や早朝でも連絡可能。LINEでコミュニケーションをとり、申請の不備までLINEで完結。セグメント配信や給付金に伴う送金手続きも可能です。
3.LINE、Webで利用可能
住民の誰一人も取りこぼすことのなく公平なサービスを提供可能です。
4.自治体職員が開発
実現したいサービスをすぐ実装、各種助成金や国の方針の変化などに柔軟な対応が可能です。自分達で開発できるプラットフォームなので、新規予算や仕様書作成、入札も不要です。
各自治体でオンライン化した手続きはこちらからご覧いただけます。
5.全国でシェア
2024年7月時点で260以上の自治体職員が利用・開発し、「スマホ市役所」は日々急速に広がっています。他の自治体が実装しているサービスはすべて利用可能。短期間、一律料金で追加費用なく新機能が利用できます。
▼セキュリティ
LINEヤフー株式会社の追加規約に同意することでLINEにデータを残さない仕組みをご用意しています。また、他のシステムをご利用中の場合でも共存可能な仕組みになっていますので、ぜひご相談ください。
▼事例紹介
25事例をご用意した事例ブックをご覧ください。HPお問合せフォーム又はBot Express LINE公式アカウントよりご連絡ください。
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