【栃木県鹿沼市】実装期間は4日。「鹿沼秋まつり」での駐車場混雑状況リアルタイム把握などが可能に。専用メニューで観光事業を支援
鹿沼市では、令和6年9月にGovTech Expressを活用し、鹿沼市LINE公式アカウントをリニューアルしました。その後、わずか4日の実装期間でユネスコ無形文化遺産「鹿沼秋まつり」の期間限定リッチメニューとそれに関連する機能の構築を行いました。このリッチメニューでは、LINE上で駐車場の混雑状況やトイレの場所、祭りに関するQAを提供し、来場者がいつでも簡単に必要な情報を確認できる仕組みを実現しました。
本記事では、鹿沼秋まつりにおいてGovTech Expressを活用し、自治体のLINE公式アカウントから来場者が必要な情報をいつでも取得できる仕組みを実現した取り組みを詳しく紹介します。
1. 鹿沼市の概要
2. 鹿沼秋まつりの課題
令和5年度の鹿沼秋まつりが、5年ぶりの開催となったこともあり、祭り会場での各種案内不足が課題となりました。中でも、点在する駐車場やトイレスポットの案内が不足していること、急な質問に対応するために現地スタッフが時間を割かれるなどの問題が挙げられました。これらの課題に対応した、来場者にとって利便性の高い情報提供の仕組みが求められていました。
3. 取り組みの概要と特徴
令和6年度の鹿沼秋まつりでは前年の課題を解決するため、デジタル技術を用いた祭りの案内に力を入れました。その中の鹿沼市LINE公式アカウントによる取り組みを紹介します。
3-1. 鹿沼市LINE公式アカウントに祭り専用メニューを開設
鹿沼秋まつりの期間限定で鹿沼市LINE公式アカウントに専用メニューを作成しました。また秋まつりのウェブサイトから鹿沼市LINE公式アカウントへつながるリンクを掲載しました。来場者は、LINEを通じて駐車場の混雑状況、トイレの位置、イベントに関するFAQをいつでもどこでも確認できました。
3-2. 駐車場混雑状況のリアルタイム提供
GovTech Expressの「駐車場空き情報」パッケージを利用して各駐車場の混雑状況がリアルタイムで表示される仕組みを組み込みました。
駐車場の管理者は、専用の機器などなくてもリアルタイムに駐車場の空き状況を更新できます。
また、利用者は今自分のいる位置から駐車場を検索することができます。駐車場の検索結果は自分の位置から近い順に表示され、その地点の地図のみならず現在地からの経路も表示することができます。
3-3. スポット検索機能でトイレの検索をスムーズに
祭りエリア内のトイレスポットを地図上で表示する機能をLINEリッチメニューに組み込みました。
職員側の設定は事前にCSVでトイレスポットのデータをインポートするだけでスポットの作成ができます。
利用者は自分の現在地から最も近いトイレを簡単に探すことができ、利便性が向上しました。
3-4. 祭りに関するQAの提供
LINEリッチメニューには、来場者からよく寄せられる質問とその回答を一覧化したFAQ機能も備えました。
担当課の職員は事前に祭り開催期間によくある質問をGovTech Express上に設定するだけで対話式のQAを実装することができました。
4. 祭り動員の職員の声
鹿沼秋まつり専用のリッチメニューを活用した結果、祭り本部の職員からは「昨年度よりも本部への電話問い合わせが減り負担が軽くなった」「トイレ案内や質問対応がLINEで完結するため、効率的に案内が行えるようになった」という声が聞かれました。
5. 祭り専用リッチメニュー企画者からの声
6. さいごに
鹿沼秋まつり限定のLINEリッチメニューは、来場者と職員の双方に利便性を提供する取り組みの一環です。私が初めてこの取り組みを聞いた時、「期間限定メニュー!ワクワクする〜」と思いました。
自治体で開催をする大規模イベントでは、担当部署以外の職員が大量に支援に入ることもあると思います。しかし、住民からは全員が担当部署の職員だと思われることも多く、質問に答えられない職員がいるだけで「対応が悪い」「何も知らない人を配置している」といった苦情が寄せられることもあると聞いたことがあります。
その点、鹿沼市のようにLINEリッチメニューといったツールを導入することで、住民対応がよりスムーズになり、参加者全員に一貫した情報を提供できるようになります。その結果、イベント全体の質が向上し、より満足度の高いイベント運営が期待できるのではないでしょうか。
鹿沼市LINE公式アカウントはこのお祭り終了後も申請手続きを増やしたりと、今後の機能拡大に向け職員様が日々構築をしています。鹿沼市LINE公式アカウントの発展が住民サービス向上に繋がると思うと、パートナーサクセスマネージャーとしてこの瞬間に立ち会えていることが幸せです。
GovTech Expressは追加費用なしで、新たな機能の構築ができます。皆様の「こんなことしてみたいな」「こんな悩みがあるけどデジタル技術で解決できないかな」といった声がありましたら、是非、担当のパートナーサクセスマネージャーまでその声をお届けください。