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【三重県伊勢市】利用率98%、二十歳のつどいでのLINEを使った「ファストパス」受付

三重県伊勢市では、2024年1月7日に開催された二十歳のつどいにおいて、チェックイン機能を活用した入場管理を実施しました。入場管理をデジタル化することで、集計作業を簡略化できるだけではなく、データ分析も簡単に行えます。これまで、行方市神戸市の二十歳のつどい事前登録をご紹介したことがありましたが、今回は事前登録にチェックイン機能をプラスして、受付をスムーズにすることができました。


1.自治体概要

人口:120,306人(2023年12月末時点)
LINE友だち登録者数:26,479人(2024年1月18日現在)
LINEの機能:一時保育予約、ワクチン予約、健康ポイント、粗大ごみ収集受付、水道開閉栓手続き、欠席連絡、子育て支援施設の予約など
アカウント名:伊勢市
LINE ID:@isecity

2.取組概要

LINE公式アカウントに必要な情報(氏名、出身中学校など)を事前登録し、登録時に発行されたQRコードを会場スタッフに提示するだけで入場手続きが完了する、といったサービスです。

事前登録フロー

3.工夫したこと

・入場開始時間と同時に、QRコードの読み取りを有効化
あらかじめQRコードの読み取りができる開始日時を設定しておくことで、余分なデータが蓄積されることを防止しました。

チェックイン防止の画面

・QRコードを1回しか読み取れないように制御
同一のQRコードを1回しか読み取れないように制御することで、余分なデータが蓄積されることを防止しました。
GovTech Expressでは「1日1回のみ」や「1ヶ月に1回のみ」といった制御をかけることも可能です。

・集計結果を自動配信機能で受け取り
レポートの登録機能を活用し、予め指定したメールアドレスに毎時(12時、13時、14時)集計結果が届くように設定したことで、システムにログインして確認する手間をなくしました。

4.結果

参加者984名の内、964名がQRコードでのチェックインを行い、約98%の方々に活用いただきました!

以前は参加者からハガキを受け取り、A4サイズの記念冊子を渡すために1人当たり45秒ほどかかっていました。今回からQRコード読み取り導入とともに、記念冊子をデジタル化し名刺サイズの記念カードを渡す方式に変更したことで、1人あたり5~10秒ほどの短縮につながりました。

実際の様子
  • 自動集計による人数把握が容易になることや、手作業を削減することができ業務改善に繋がります。

  • 受付時にハガキ忘れの方への対応が不要になることで、紙受付以外の対応も削減することができます。

  • LINE受付をおこなっていただくことで、市内の20代のLINE公式アカウントのお友達追加が増えます。

  • 参加者へのセグメント配信が可能となるため、緊急時や災害時などに中止の連絡を一斉配信することや、二十歳のつどい運営に関するフィードバックアンケートなどを実施することができます。

5.職員インタビュー

今回、二十歳のつどいを担当しました、社会教育課の小仲さんにお話を伺いました!

伊勢市 教育委員会事務局 社会教育課 職員 小仲 一輝様

-導入にあたって

小海途:今回、GovTech Expressを利用して実施した経緯について教えてください。
小仲さん:自身が市LINE公式アカウント導入に携わったこともあり、チェックイン機能が活用できるのではと考えていました。二十歳という若い世代が参加する行事なのでなんとしてもデジタル活用を進めたいという思いがありました。LINE活用の担当課であるデジタル政策課と相談し、導入に至りました。

小海途:事前登録を増やすために、どのような工夫をされましたか
小仲さん:式典の企画運営を行う二十歳のつどい実行委員会のInstagramでの周知や実行委員の横のつながりでの呼びかけのほか、市HP・LINE公式アカウントでのメッセージ配信、市内商業施設のデジタルサイネージでの周知、毎月の広報誌に10月以降は毎度掲載するなど、多様な情報発信を行いました。

また、当日も会場の案内係がプラカードで事前登録用QRコードを案内するなど、直前まで登録ができるような運用を行い、さらには市HPの情報を基に、市内の振袖着付け屋さんが独自にSNS・HPで周知をいただけたことも大きかったと感じています。

事前登録の推移

-メリット・変化

小海途:GovTech Expressで実施したことで、どのようなメリットがありましたか?
小仲さん:ハガキで受付をしていた時は、当日持参忘れの方の対応もありましたが、LINEでの参加登録にすることで忘れの対応がなくなり、当日受付の対応は20名だけとなりました。
また、参加者数が自動で集計されるため、受付後の計数作業に係る時間がなくなり、別の作業に移ることができた点も大きかったです。

小海途:GovTech Expressで実施したことで、担当者の業務や働き方にどのような影響がありましたか?
小仲さん:所属のメンバーからは、いいチャレンジだと応援してもらうことができました。QRコード読み取りは新しい取組でしたので、人員体制を含め見直す機会となりました。

特に参加者受付を担当する職員は、入場券代わりのハガキや記念冊子の数を基に、参加者を把握する必要がありました。今回、GovTech Expressで参加登録、チェックインを行うとともにレポートを定時にメールで送信する機能を使うことで式典終了までに入場者数を即時で把握し、関係者へ共有することが可能となりました。
これにより、式典当日は、実行委員のサポートや各所の調整、メディア対応などに時間を使うことができました。

小海途:今回の取組で想定していなかった嬉しい出来事などはありますか?小仲さん:今までは感覚でしか把握できていなかった参加者の入場時間を確認することができ、今後の運用に活かせると感じました。
また、式典後当日チェックインをしたユーザを対象としたメッセージ配信ができるため、デジタル版記念冊子の閲覧期限の案内を、届けたい対象にのみ配信することができた点もよかったです。

6.さいごに

事前登録制にするメリットはおおよその来場者数を事前に把握することで、スムーズな運用が期待できるだけでなく、事前登録者をターゲットとしたメッセージ配信も可能になることから、急な連絡時にも対応ができ、郵送料の削減にも繋がります。また、LINE公式アカウントの友だちが増えるきっかけにもなり、今後のサービス拡充に寄与すると考えられます。

今回のように、GovTech Expressでは住民サービスの向上だけでなく、職員の業務負担を軽減させるためにも大きな力を発揮します。

GovTech Expressを利用している自治体であれば、追加費用なく今回のような手続きを実装することができます。Bot Expressのパートナーサクセスマネージャは全国の自治体職員に伴走し、これからも住民を幸せにするオンライン行政を実現していきます。導入を検討される場合は是非パートナーサクセスマネージャまでご相談ください。

【参考記事】


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