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【宮崎県串間市】LINEを活用した公共施設予約(セミナーレポート)

9月26日、「LINEを活用した公共施設予約」をテーマに、宮崎県串間市商工観光スポーツランド推進課 吉國様をお招きし「Bot Express Showcase 第19回」を開催しました。自治体職員の管理画面もお見せするデモンストレーション含むアーカイブ動画と、ポイントを書き起こしたイベントレポートをお届けします。


1.事例紹介

登壇者

串間市 商工観光スポーツランド推進課 観光スポーツランド推進係 主事 吉國 汰一 様
地元の友人が転出していく中で、地元に残って盛り上げたいという気持ちで串間市役所に入庁。教育委員会や福祉事務所などの勤務を経て今年度から現職。観光プロモーションやキャンプ公園などを担当しています。

▼LINEを活用したキャンプ場予約、導入までの動き
2021年4月に高松キャンプ公園を開設しました。
当初は電話予約のみ、予約枠は手作業でエクセル管理、1〜4名が携わり、断続的に発生する予約受付は職員の大きな負担になることもありました。
電話対応は最長10分、大型連休では予約が殺到し、職員は終日その対応に追われることもありました。
業務負担を解消するため、県の電子申請システムを使っていましたが、予約枠の調整を職員が行うことがあり、別途予約希望者との調整が生じるなど、根本的な業務効率化に及びませんでした。

そこで当市が着目したのがLINEです。その頃、LINE公式アカウントでコロナワクチンの予防接種予約を行っており、業務効率化につながっていると聞いていました。
そこで同様の仕組みをキャンプ場予約でも横展開できると考えました。

当時、すでにLINE拡張ツールとしてGovTech Expressを導入していて、導入の決め手となったのは、機能実装やカスタマイズを数の制限なく定額で行えるところだと聞いています。
そこで、このメリットを活かし、当課の業務向けにも新たな予約機能を開発実装し、2022年4月に運用を開始しました。

▼予約の特徴

▼業務の変化

【LINE導入前】電話での対応最長10分が数十件ありました。予約状況をエクセルで手入力し、電話が殺到するとその業務対応で他の業務ができないこともありました。
【LINE導入後】空いている枠しか利用できない仕様なので、利用者も困惑せず、リアルタイムで自動調整し、重複もない状態です。
今は電話対応は高齢者などLINEに慣れていない方と問い合わせのみです。電話予約の場合も職員が管理画面上に予約情報を登録し、空き枠などの自動調整ができるようになっています。

▼結果と今後の取り組み

LINE導入により、職員負担は実質ゼロになったと言えるほど効果を感じています。今は秋のキャンプシーズンで予約も次々と入り込んでいますが、受付に労力を割くことはありません。これは、LINEを使った予約が多くの方々に受け入れられている証拠だと感じています。
機能の実装から4ヶ月で累計2100件の予約を受付、その9割がLINE経由の予約でした。希望者は24時間スピーディかつ簡単に予約できますし、前日に確認メッセージを受け取ることもできます。
この結果から、LINEが行政サービスの向上に寄与したのは間違いないと考えています。

今後はGovTech Expressを用いて、LINE経由で予約した方にアンケート調査を行う機能を実装する予定です。
その結果から得られる利用者の声を聞いて、今後の観光施策に繋げていきたいと思います。

▼キャンプ場予約のデモ

23分35秒から串間市機能デモ

職員側の管理画面。予約者に連絡を取りたい時はフォローアップ機能を使用し、メッセージを送ることが可能。

▼GovTech Express 施設予約機能紹介

30分01秒から以下の機能を紹介

2. 質疑応答

回答は串間市吉國様。

Q:キャンプ場の運営は、市直営か、指定管理者などへ委託か。
指定管理や民間委託の場合の施設予約にも利用していますか?
A:市直営です。チェックイン業務や利用料徴収など軽微な施設運営を業務委託しています。LINEの予約管理画面は市職員のみが利用できます。

Q:LINE以外でインターネット環境から施設予約の受付を行っているか。
A:LINEのみです。
(Bot Express矢田)Webからの予約を最近リリースしましたので、インターネットからの受付も実装上は可能です。

Q:オンライン決済も導入しているか。
A:未導入です。

Q:オンライン決済をLINE上で行っている場合、返金対応をやっているなら対応方法、対応期限等を確認したい。
A:(Bot Express矢田)ある自治体の例だと、オンライン決済の導入をしているが、予約日(活動された日)以降に決済依頼をしているので、実質的に返金は発生しないということです。
当社のシステム上は返金対応が可能で、予約取り消しをすると返金される仕組みです。

Q:利用料や利用許可等は条例・規則で定められていると思われるが、本人確認等の対応や本人確認書類を添付しているか。
A:条例で定めていますが、添付書類は厳密に規定していないので、本人確認書類は使用していません。LINEで予約した名前や住所をチェックインするときに確認し、予約一覧表と突合して本人確認しています。

Q:全市的にLINEでの公共施設予約に統一しているか?
A:統一していません。今回ご紹介したキャンプ公園のみです。

Q:複数のスポーツ施設の予約を受付することは、可能か?受付業務の利用者の利便性や費用の軽減など検討中で、教えていただきたい。
A:(Bot Express矢田)さまざまな施設を予約することが可能です。当社システムを利用することで間違いなく利便性向上につながると考えています。

Q:イベントで多くの予約が同時予約が発生した時に不具合が生じますか?
A:(Bot Express矢田)システム上制御していますので生じません。
コロナワクチン予約も同じ仕組みを使っていて、予約当初は相当量の予約が殺到したと思いますが、その時も問題なく予約できましたので、心配する必要はないかと思います。

Q:抽選予約の場合、電話で予約した方も対象になりますか?
A:(Bot Express矢田)対象になります。当選落選の通知は自動的に届かないので、(電話予約の方には)職員の方が連絡する必要があります。

Q:減免団体について全免半免など免除の割合が異なるが、何通りも登録可能か?
A:(Bot Express矢田)可能です。簡単な計算を入れた制御なので、基本的には何通りも設定可能です。

3. 「スマホ市役所」を実現するLINE拡張サービスGovTech Express紹介

Bot Expressのパートナーサクセスマネージャー井上より、GovTech Expressについてご紹介しました。井上の前職は京都市役所、元自治体職員ですので、自治体職員目線で的確なアドバイスが可能です。ぜひ気になる点があればお気軽にお問い合わせ下さい。

▼サービスの特徴
情報発信や手続等を行う単なるツールではなく、「スマホ市役所」というオンライン窓口を実現できるのが当社のGovTech Expressです。施設予約、通報、各種申請など、様々な機能をレゴのパーツのように自由に組み立て、実装することができます。

1.説明書がいらないIT
聞かれたことに答えるだけ。一問一答の対話型で分かりやすく、LINEのトーク内で全てが完結します。

2.時間もコストも不要な双方向コミュニケーション
深夜や早朝でも連絡可能。LINEでコミュニケーションをとり、申請の不備までLINEで完結。セグメント配信や給付金に伴う送金手続きも可能です。

3.LINE、Webで利用可能
住民の誰一人も取りこぼすことのなく公平なサービスを提供可能です。Webフォームは大幅にバージョンアップして公開予定です。先日のセミナーでご紹介したデモがありますので、ぜひご覧ください。

4.自治体職員が開発
実現したいサービスをすぐ実装、各種助成金や国の方針の変化などに柔軟な対応が可能で、専用アプリのダウンロードは必要ありません。マイナンバーカードを利用した手続きがLINEで完結できます。
各自治体でオンライン化した手続きはこちらからご覧いただけます。

5.全国でシェア
2023年9月時点で180以上の自治体のスーパースター(自治体職員)が利用・開発し、「スマホ市役所」は日々急速に広がっています。他の自治体が実装しているサービスはすべて利用可能。短期間、一律料金で追加費用なく新機能が利用できます。

▼友達を増やす虎の巻
自治体のLINE公式アカウントで友だち追加に繋がった事例をまとめた「友だちを増やす虎の巻」を公開しています。

その他、事例ブックやケーススタディ集、フレックスメッセージ集もご用意していますので、HPお問合せフォーム又はBot Express LINE公式アカウントよりご連絡ください。

▼対話型Webフォーム公開
Webでも一問一答型のコミュニケーションが可能になりました。

山形県庄内町の子育て支援金事業では、申請の90%がLINEですが、8%はWebを利用していて、この部分もWeb申請が可能になれば、98%の申請を当社サービスでカバーすることが可能です。

▼対話型Webフォームのデモンストレーション

7分14秒から紹介

4. Bot Express登壇者

Bot Express登壇者:Bot Express パートナーサクセスマネージャー矢田 貴宏
静岡県庁に入庁し、用地買収業務、予算編成業務、防災業務に従事。その後民間企業を経て2022年10月より現職。行政サービスのDX化に関心があり、その実現を図るべくBot Expressに入社。GovTech Expressを全国に広め、住民・自治体職員双方が便利になる仕組みを作ることに使命感を感じている。
株式会社Bot Express パートナーサクセスマネージャー 井上 遼
新卒で京都市役所に入社後、地域防災・保健福祉分野を経験し、2023年7月から現職。 前職時から業務を効率化することに関心があり、自治体の「当たり前」を変えることができるBot Expressのサービスに強い衝撃を受け、入社を決意。住民と自治体の双方が便利になるよう全力を尽くしたい。趣味は筋トレとハンドボール。
株式会社Bot Express 執行役員 PR・コーポレート担当 松尾 明美
Dell、LINEの親会社NAVER海外拠点を経て、前職はLINE国内第二拠点LINE Fukuokaにて、広報・採用組織を統括。企業広報・危機管理広報・PRマーケ、採用など担当。2022年2月より現職。テクノロジーを活用した最高の住民サービスを提供し、日本の暮らしにもっと自由な時間を創ること、楽しくすることを目指している。


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