【長野県佐久市】2週間で実装した出産子育て応援給付金のLINE申請
「出産子育て応援給付金事業」では、面談や経済的支援のための申請など多くの事務手続きが必要です。Bot Expressは、それらを「デジタルで実行する方法」として、機能紹介や、仕組みを構築中の大阪府和泉市・山形県庄内町の担当職員を招いたイベントを開催してきました。今日は、すでにデジタル実行中の長野県佐久市事例をご紹介します。構築期間はなんと2週間です。
1. 佐久市概要
2. 取り組み詳細
GovTech Expressでは、「伴走型相談支援」にかかる面談予約から、「経済的支援」にかかる給付金の手続きまで一貫してデジタル実行が可能ですが、佐久市では、ニーズが高いものをいち早く住民公開するために、経済的支援の給付金手続きのみLINEから可能としています。伴走型相談支援においてはLINEを活用せずに、妊娠届出時や家庭訪問時に面談します。自治体の既存の取り組みに合わせて、最適な形で実行可能です。
1月中旬に、LINEアカウントを運用する情報政策課に対し、健康づくり推進課より機能構築の相談が入りました。すぐに要件整理を行い、情報政策課にて構築、2月1日に住民公開しています。その期間はわずか2週間。この短期間で構築された機能をご紹介します。
申請を始める
佐久市LINE公式アカウントのリッチメニュー「子育て」をタップ。
出産応援給付金と子育て応援給付金より選択。
制度の目的や対象者を確認し、申請開始。
申請を進める
個人の情報(出産応援給付金の場合は母子手帳番号。子育て応援給付金の場合は子ども氏名・出生日・出生体重)を登録し、認証コードを生成。
認証コードを入力し、氏名・生年月日等で本人確認を実行。申請者は専用の番号を使わず申請可能。(申請用の番号が分からないという問い合わせが無くなる)
申請者情報や振込先情報を入力。
遡求での申請の場合は、アンケートを実施。
申請完了。
<事務作業観点のポイント>
あらかじめ申請却下の理由を想定し、管理画面で選択するだけで、申請の差し戻しおよびメッセージ配信が可能。
会計システムの一括処理にあわせてCSV出力できるようにし、申請後の事務も効率化。
3.結果・住民の反応
段階的な通知をしており、初回の対象住民は500人。2月1日に案内文書を発送して、2月7日時点ですでに半数以上が申請を終えています。給付金申請は、LINEと郵送の2種類用意していますが、郵送を選択したのは12名。郵送の場合は、申請用紙のデータ入力など職員側の事務作業も発生します。LINE申請により、事務手続きの効率化だけではなく、申請件数の把握、申請処理の状況などリアルタイムに確認が可能です。
事業予算に対してどのくらい給付がおこなわれたか
日次の申請件数の推移 *週次、月次も可能
申請総数に対する給付状況の内訳
4. さいごに
わずか2週間というスピード実装できた背景には、担当の情報政策課がこれまでコツコツと積み重ねてきた実績が、庁内でしっかりと評価され、「担当者のアイデア × 情報政策課 × GovTech Express」があれば実現ができるんだ、という庁内での信頼の高さがあるように思います。
また、出産・子育て応援給付金事業は、面談予約や給付金の申請などいくつもの手続きがありますが、すべてを実装する必要はなく、今回の事例のようにそれぞれの自治体の事情や運用に合わせて欲しい機能だけを実装することができます。GovTech Expressは必ず皆様の自治体の運用にフィットさせることができます。
この機能はGovTech Expressを契約いただいているすべての自治体、およびこれから契約いただくすべての自治体で利用可能です。ご利用にあたってはパートナーサクセスマネージャーまでご相談ください。
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