見出し画像

【埼玉県毛呂山町】学校開放事業にLINEを活用。調整会議・印刷・現金管理・利用許可証郵送をなくす取り組み

毛呂山町では、GovTech Expressを活用して学校開放事業をデジタル化しました。団体登録から決済までの全プロセスをオンライン化したことで、24時間365日の予約が可能となりました。これにより、従来必要だった月1回の予約調整会議が廃止され、職員の残業時間がゼロになるとともに、利用者は24時間365日どこからでもLINEで予約できるようになりました。また、登録団体25団体中23団体がオンライン決済を導入し、現金取扱業務の効率化にも成功しています。


1. 自治体概要

人口:32,240人(2024年3月1日時点)(毛呂山町HPより
友だち登録者数:10,030人(2025年2月14日時点)
主な機能:家屋調査予約、公共施設予約(学校開放)、通報、水道の開閉栓手続き等
LINE ID:@xat.0000171629.cry

2. 取り組み

学校開放事業とは、学校教育に支障のない範囲で学校施設(運動場、体育館、会議室等)を開放し、地域住民にスポーツ活動の場を提供する事業で、現在、約9割の地方公共団体で実施されています。

毛呂山町では平成元年から学校開放事業を開始しており、令和5年8月からはGovTech Expressを活用し、今まで紙で行っていた業務プロセスの多くをオンライン化しました。従来は紙での予約管理や現金での利用料徴収が必要でしたが、LINEを活用したことにより、24時間いつでも予約が可能となり、月1回の調整会議も不要になりました。これにより、職員の業務効率化と住民サービスの向上を同時に実現しています。

3. 特徴

毛呂山町の学校開放事業では、利用者が必要とするすべての手続きをスマートフォン1つで完結できます。主な機能は以下の通りです。

<LINEから行える学校開放関連の手続き>
・学校開放利用登録
・学校開放利用予約
・学校開放実績報告
・学校開放利用許可証の表示
・学校開放ご意見BOX

学校開放メニュー

利用登録

学校開放事業を利用する団体については、事前に団体登録を行っていただく必要があり、GovTech Expressを導入する前までは該当の団体に郵送で登録用紙を送付し、担当課で審査後、各団体のIDの振り分けを行い、郵送で決定通知書の送付を行っていました。
令和5年8月からはLINEからの団体登録を可能としたことで一連の手続きを全てLINE上で行うことが可能となっています。

団体登録の流れ
登録に必要なIDの通知は管理画面から行うことが可能。郵送の必要はありません。

利用予約

従来の予約フローでは、月に1度の調整会議で予約枠の希望を聞き取っていましたが、現在は希望する学校施設の空き状況を確認し、その場で予約が可能です。予約状況がリアルタイムで反映されるため、重複予約の心配もありません。

LINEからの予約画面

実績報告

施設利用後の報告をオンラインで提出できます。使用時間や参加人数などの実績データを簡単に入力することができ、行政側の集計作業も効率化されています。

利用許可証

デジタル化された利用許可証をスマートフォン上で表示できます。紙の許可証の持参が不要となりました。

ご意見BOX

システムや施設利用に関する意見や要望を随時受け付けています。寄せられた意見は行政サービスの改善に活用されています。 

4. 結果

調整会議が不要に

GovTech Express導入による最大の変化は、予約方法の完全なデジタル化です。従来は月1回の調整会議で予約枠の希望を聞き取る必要があり、職員の恒常的な残業や利用者の来庁負担が発生していました。
現在は、LINEを通じて24時間365日どこからでも予約が可能となり、調整会議が不要になったことで職員の残業時間がゼロになりました。また、利用者の移動負担も大幅に軽減されています。さらに、月180件程度あった手作業での予約調整が自動化され、以前まであった予約の重複も解消されました。

ペーパーレス化による経費削減

申請受付と管理業務の完全デジタル化により、申請書の印刷(約2000部)、月間調整会議(100~150部)の印刷が不要となり、この分の経費を削減することができました。これにより、環境負荷の低減にも貢献しています。

オンライン決済の導入で会計業務を効率化

従来の現金徴収方式では2人体制での確認作業が不可欠でしたが、現在では登録団体の25団体中23団体がオンライン決済を利用しています。これにより、現金取り扱いの業務がほぼ解消され、利用料徴収に関する事務作業が大幅に効率化されました。

データ管理の自動化で決算業務を効率化

利用状況をGovTech Express上で一元管理することで、各団体の利用実績をレポート機能で即座に確認できるようになりました。手作業での入力が不要となったため、データの正確性が向上し、決算報告の作成時間も大幅に短縮されています。

4. 職員の声

左から生涯学習課 佐藤様、教育総務課 鶴田様、企画財政課 村田様、生涯学習課 海保様

(利用担当課-生涯学習課スポーツ振興係)
今年度から初めて使用したが、予約に関しては人的要因によるミス(ダブルブッキング等)が起こらず、操作性については直感的に使用でき、扱いやすく感じていいます。
GovTech Expressの使用に関して不明点があると、ミーティングを設け、親身に相談に乗っていただけるので非常にありがたいです。(佐藤)
 
(情報担当課-企画財政課DX推進係)
他課での要望を集約する立場として、不明点や手詰まりになった際の貴社のフォロー体制が非常に充実していて、非常に心強いです。
また、今回の事例紹介のように追加費用なく様々な観点でBPRを行える可能性があることが一番の魅力だと思っております。
翌年度に子ども家庭センターの設置なども控えているため、子育て世帯に向けた機能を展開できればと考えております。

5. さいごに

毛呂山町では、デジタル化に積極的に取り組んだ結果、学校開放事業における月1回の調整会議や職員の残業といった課題を解決することができました。既存のやり方を変えることには躊躇しがちですが、毛呂山町の職員の皆様は、この成功を足がかりに、学校開放事業以外の行政手続きのデジタル化にも挑戦しています。
GovTech Expressなら、追加費用なしで新しい機能を実現できます「こんな機能があったら便利だな」「この業務の課題をデジタル化で解決できないかな」など、アイデアやお困りごとがございましたら、担当のパートナーサクセスマネージャーにお気軽にご相談ください。

自治体の最新事例や新機能をLINEでお届け。製品デモも操作可能!