【福島県三春町】追加費用ゼロで、LINE上にオンデマンドバス予約機能を構築
GovTech Expressでは施設の予約、健診の予約、イベントの予約と様々な予約機能を構築することが可能ですが、コミュニティバスの予約も可能です。コミュニティバスなどの公共交通は、特に人口が少ない地域では定期運行するといたずらにコストがかかり過ぎてしまう可能性があります。したがって、住民が乗りたいときに乗れるという住民の利便性とコスト効率のバランスを取ることが、多くの過疎地で課題となっています。
そこで、今回はGovTech Expressを活用し大規模なシステム投資を避けつつ、公共交通サービスの改善を行なった福島県三春町の事例をご紹介します。
1. 自治体概要
2. 取り組み概要
「定時定路線型」のコミュニティバスを運行している自治体は多くありますが、この仕組みは、決められた場所(バス停)を決められた時間に走行し、利用者がそれに合わせて乗車する運行システムです。
この方式は、時刻表に従って運行されるため、利用者にとっては予定が立てやすいという利点があります。しかし、三春町では空バスが目立つ路線が多いことや、経費に見合った運行ができていないといった課題がありました。
このことから、三春町では一部の路線を対象に効率的な運行を目的として、試験的に予約型運行(オンデマンド)を導入しました。
3. 特徴
予約システムの新規導入不要、経費も削減
三春町では、当初、新たな予約システムの導入を検討していました。しかし、高額な費用と費用対効果の問題から、その導入を躊躇していました。
この状況を打開するため、町が既に運用しているLINEを活用し、追加費用なしで予約機能を構築できるGovTech Expressを採用したことで経済的な運用を実現しています。
また、オンデマンド型にすることにより、人件費と燃料費ともに削減することができました。燃料費については月平均18%削減(令和6年10月現在)することができています。
レポート機能を使って予約状況を確認(職員側)
レポート機能を使って予約状況を一覧で確認することが可能です。レポート機能は日にちごと、時間ごと、予約状況(状態)ごとなど自治体の運用に合わせて表示することが可能です。
予約確認、予約キャンセルもLINEから(利用者側)
予約確認、予約キャンセルもLINEから行えます。予約後、都合が悪くなった場合でも、役所に電話連絡することなく、LINE上で全ての手続きを完結することが可能です。
4. 三春町担当者からのコメント
既存の公式LINEを使用できるということが一番のオススメポイントです。予約システムの構築については、自由度が比較的高く、他のAIデマンドシステム等を入れるほどの規模ではない等の自治体には、一度使用してみるのはいいかもしれません。市町村の中には、AIデマンドシステム等の導入を検討するにあたり、費用対効果に見合っていないような、高価なランニングコスト等で断念することが多いと思います。
公共交通には様々な補助金があるのですが、ランニングコストまではカバーできる補助金はどれもなく、当町でも導入を見合わせているというような現状でした。そこまで多くはない利用者に対し、高価なシステムを導入することに躊躇したため、今回町公式LINEを用いて、シンプルな予約システムを構築することができました。今後も利用者のニーズに合った地域公共交通を目指し、誰もが移動に困らない町づくりを推進していければと思います。
5. さいごに
コミュニティバスなどの公共交通は、地域住民の日常生活を支える重要な基盤ですが、効率的な運営と住民ニーズへの柔軟な対応の両立が課題となっている自治体も多いのではないでしょうか。
GovTech Expressを利用している自治体であれば、追加費用なく今回のような予約システムを実装することができます。オンデマンドバスの導入や予約を検討している自治体があれば、担当のパートナーサクセスマネージャーまでお気軽にご相談ください。
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