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AIで住民の声を要約し回答案を作成できる機能を公開。スマホ市役所+AIで業務効率化を実現。

2024年10月31日、Bot Expressはスマホ市役所の新機能として「AI Option」を公開しました。生成AIを用いたQ&A機能は以前から提供していましたが、今回のAI Optionでは、トークで申請・予約といった機能の中でもAIが利用できるようになります。
これにより、これまで職員が行なってきた構築や判定などの作業の一部を、AIに任せることができ、多忙な自治体職員の業務改善に繋がると期待しています。

そんなAI Optionを活用して、意見要約・回答案作成・カテゴリ分類をAIが自動で行う「回答案作成機能」を作成しました。


1. AIができること

LINEやWebフォームから受け付けた住民の声を元に、生成AIが意見要約・回答案作成・カテゴリ分類を自動で行います。
これにより、職員が一から文章を考える必要がなくなります。

以下が実際の管理画面です。このうち「住民の声要約」・「生成AI回答案」・「カテゴリ」が、AIにより判定・生成されたものです。

リスト表示も可能です。

意見要約
意見の内容を指定した文字数以内で要約するとともに、氏名などが含まれる場合にマスキングします。レポートを作成して、Excel・csvで出力することもできるので、そのまま公表用データして活用できます。

回答案作成
意見の内容をもとに、回答案を作成します。AIへの指示内容(プロンプト)も変更可能なので、書き出しや締めの言葉を指定することもできます。

カテゴリ分類
意見の内容を分析し、事前に設定したカテゴリの中から一つを選択します。もちろんカテゴリは自由に設定可能です。

2. LINEからもWebブラウザからも受付可能

住民の声はLINEだけでなく、ホームページからも受け付ける必要があるかと思います。そんな時に活用できるのが、Webブラウザで使える「対話型Webフォーム」です。対話型Webフォームを利用することで、一つのアンケートを、LINEからでもWebブラウザからでも回答することができます。

どちらで回答された場合でも、回答データは同じ場所に格納されるので、データの一元管理が可能です。

3. レポートやメール通知でさらに便利に

AI Optionだけでなく、GovTech Expressの標準機能を使って、回答案作成機能をより便利にカスタマイズすることができます。

レポート
回答データを集計したり、グラフ化できる機能です。集計期間を指定したり、カテゴリごとに集計したり、様々な角度で分析できます。作成したレポートはExcel・csvで出力可能です。

メール通知
住民の声が届いた時に、事前に指定したメールアドレスへ自動で通知を送ることができます。住民の声の内容を、メール本文に差し込むことも可能です。

フォローアップ
LINEから意見を送られた方へは、LINEでお返事することもできます。回答をPDFにして送信することも可能です。

項目の追加
質問項目は自由に追加・変更できます。住民の方には表示しない管理用項目を作成することも可能です。

4. 導入するには

GovTech Expressには「アンケートインストーラー」という、アンケートのテンプレートをインストールできる機能があり、この機能も「住民の声システム」という名称で既にアンケートインストーラーへ掲載済みです。このため、パートナー自治体かつAI Optionを契約済みであれば、最短1日で実装することができます。
スマホ市役所パートナーポータル内の「アンケートインストーラー」に、インストール手順を掲載していますので、ぜひご活用ください。

AI Option未契約の自治体の場合は、まずパートナーサクセスマネージャーまでご相談ください。AI Option契約後、数日以内に利用可能です。
また、AI Optionモニター規約に同意いただける自治体を対象に、AI Optionの無償提供も行なっています。詳しくは以下の記事をご覧ください。

5. さいごに

多忙な自治体職員の助けになる機能を作れないかと考え、思いついたのが今回の回答案作成機能です。私自身、文章を作るのが得意ではなく、公務員時代は公文書や答弁案の作成に、多大の時間をかけていました。(このnoteを書くのにも一苦労です。)

しかし、生成AIの台頭により、このような文章作成もAIに手伝ってもらえるようになりました。AIを上手に活用することで、多忙な自治体職員の仕事が少しでも楽になり、住民の声を踏まえた政策立案など、真にリソースを割くべき仕事に注力できることを願っています。

GovTech Expressは単なる電子申請サービスではなく、予約やチェックイン、スポット検索、決済、ポイントの管理など、様々なパーツを組み合わせて、機能を自由に構築できるプラットフォームです。そんな無限の可能性を秘めたプラットフォームに、「AI」が加わり、可能性がさらに広がりました。今回は回答案作成機能を紹介しましたが、「AIによるテキスト分析・生成」というパーツで考えると、通報・相談内容のアセスメント、住民の意見の感情分析など、アイデア次第で様々な機能を実装することができる、これがGovTech Expressの面白さです。

AI Optionはまだ公開したばかり。私たちもユースケースを日々模索しています。「こんなこと出来るのかな?」というレベルで構いません。アイデアの種がありましたら、ぜひ担当のパートナーサクセスマネージャーまでお気軽にご連絡ください。

<AI Option関連情報>


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