【北海道上砂川町】契約から10日で6種類の手続きを構築。スピード公開の秘訣。
GovTech Expressは「職員が自ら開発ができること」が大きな特徴のひとつです。導入を検討している自治体の担当者の中には、本当に職員だけで開発ができるのか?プログラミングの知識が必要なのでは?開発には多くの時間がかかるのでは?といった不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。
今回の事例は、わずか10日間で6種類の手続きを実装した北海道上砂川町です。どのようにして短期間でシステムの操作を覚え構築を進めたのか。担当者に詳しくお話し伺いました。
1. 上砂川町概要
2. 取り組み詳細
上砂川町は、2021年7月にLINE公式アカウントを開設しています。当初は、他社のLINE公式アカウント拡張サービスを利用していましたが、JPKI(公的個人認証サービス)が使えること、LINE上で申請や予約手続きが完結すること、手続きごとの初期構築費用が発生しないことなどから、GovTech Expressに変更されました。
2023年3月1日からGovTech Expressの利用を開始し、それからわずか10日間で以下の6つの機能を実装。2023年3月30日に住民公開しています。
避難所検索
道路・公園・公共施設等の損傷等通報
ごみ収集日の通知
ごみ分別検索
税の納期限の通知機能
受信設定
3. 上砂川町の開発現場
これらの機能を実装したのは、総務課デジタル推進担当係の青山優弘さんです。青山さんは上砂川町役場に入庁してから、移住定住、商工・観光部門や広報業務に携わり、2022年1月からデジタル化推進担当となりました。これまで、プログラミングの経験はほとんど無いそうです。
4. 構築の進め方とポイント
青山さんは、以下の手順で機能の構築を進めました。
(1)学習用コンテンツ「Boot Camp 」を視聴してシステムの概要を学ぶ。
(2)「新規自治体向けページ」の各機能の実装マニュアルを見て構築。
(3)構築の際の不明点は「GovTech Expressマニュアル」を確認。
また、青山さんに機能構築の留意点をお伺いしたところ、以下の2つのポイントを教えていただきました。
(1)実際に作った方が覚えやすいので、マニュアルや動画を見ながら
一緒に作業してみることをオススメします。
(2)Boot Camp1で解説しているレコードタイプや保存先オブジェクトの
構造を理解することが重要です。
5. 庁内調整
短期間で機能をリリースするためには、庁内調整にも時間を要すると思います。青山さんは以下の様な取り組みを行って庁内調整をしました。
(1)全庁向けに「スマホ市役所」で出来ることをプレゼンテーション
(2)様々な部署からデジタル化したい手続きをヒアリング。
(3)各課の管理職や担当者を集めて実装したい機能の説明を行う。
(4)デモを作成して担当部署に実際に見てもらう。
庁内調整を進めるには、他自治体がどのように取り組んでいるのかの事例が重要。Bot Expressが公開している事例集や導入自治体担当者が事例紹介するイベントのアーカイブ動画や、インタビュー動画を活用されたそうです。
▼17の事例をまとめた事例BOOK
▼事例共有イベントBot Express Showcaseのレポートやアーカイブ動画
▼導入自治体へのインタビュー動画
▼事例紹介note
6. どのような「スマホ役場」を目指すのか
上砂川町は人口の半数が65歳以上の高齢者のため、より分かりやすく使いやすい設計を目指しているそうです。LINEは役場と住民を繋ぐインフラ。災害等のいざというときの連絡手段としても重要だと考えています。住民にお友だち登録してもらうために、様々な機能の実装を目指すほか、スマホ教室などの取り組みも行われています。住民はできるだけ来庁せずに様々な手続きができるようこれからも機能拡張予定とのことです。Bot Expressもしっかり伴走していきます。
7. さいごに
今回の記事では、当社でご用意している学習用コンテンツやマニュアルを見れば職員だけで様々な機能を構築することができることをご理解いただけたと思います。今後も、マニュアルや機能紹介のセミナーなど、職員が機能構築を行うことをサポートするコンテンツを充実させていきます。
今回ご紹介した上砂川町青山さん、6月30日Bot Express Showcaseにご登壇いただきます。より詳しく青山様よりお取り組み紹介いただきます。直接青山さんに質問する時間もありますので、ぜひご参加ください。